QGISで地図をベクタデータとして出図するために気をつけること |
しかし、何も考えずにQGISの機能を使うと、PDF出力した地図のベクタデータがラスタ画像に変換されてしまいます。
結論から言うと、ベクタデータで「レイヤの透過性」と「乗算」を使用したうえでプリントコンポーザからPDF出力すると強制的にラスタ画像として出力されてしまいます。
ウェブページなどで使う場合には問題がないのですが、印刷データとして使用する場合には大きな不満があります。
文字やラインのような二値画像では解像度が足りなくてぼやけてしまいます。
出力するPDFの解像度を上げても、この問題は解決しません。
(「レイヤの透過性」機能を使って強制的にラスタ出力された場合)
(「乗算」機能をつかって強制的にラスタ出力された場合)
(シンボルの透過性を設定してベクタ出力された場合)
シンボルに透過性を設定する
解決方法は簡単です。
(1)「乗算」を使わない
(2)「レイヤの透過性」を使わない
この2点を守るだけでベクタはベクタで、ラスタはラスタで出力されます。
しかし、これでは表現力の高い地図の描画ができません。
透過機能を使いつつベクタをベクタとして出力するためには、「シンボル」に「透過性」を設定します。
単一シンボルの場合はここで透過率を調整します。
ルールで設定している場合も同じようにシンボルの透過率が設定できるので、ここで調整します。
うっかりすると「レイヤ透過性」や「乗算」を使ってしまいたくなるのですが、ここは特に理由がない限り触らないようにしています。
レイヤがたくさんある場合、うっかりレイヤ透過性を設定してしまうと後から探すのが大変です。
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