大千軒岳砂金と隠れキリシタン調査記録 その2 |
知内川をさかのぼる
大千軒岳の登山道は知内川沿いに遡上し、登りつめたところから急勾配の尾根を上がるルートです。
コースの前半は沢の高巻きを繰り返す、登り下りの激しいルートです。
知内川の本流は高巻きでかわしていきますが、枝沢は直に横切ります。
距離は短いですが、ガレ場の厳しい下りがいくつか現れます。
福島町公認の砂金採掘遺構
福島町はあまり砂金採掘遺構には関心を払っていないのかと思っていましたが、ここで砂金採掘遺構を示す看板が登場しました。
作成するのは大変ですし、お金もかかると思いますが測量図などがほしいところです。
登山道の脇に砂金採取関係の遺構
気がつくと登山道周辺にブナが多くなってきました。
そういえば松前半島はブナの一大分布地域でした。
周囲を注意しながら歩くと、少し傾斜のゆるいところには砂金採取関係遺構と思われる溝があります。
遺構なのか自然地形なのかの確認は難しいのですが、独特の不自然さがあります。
こういう遺構は写真に撮ると全然上手に表現できません。
「広い川原」へ
「広い川原」として知られている川原へ到着。
ここには、石英のような真っ白い石がたくさん落ちています。
割ってみるとどうやらチャートのようです。
秘密兵器の地図アプリ
今さら秘密兵器ということもないのですが、今回初めてタブレットの地図アプリを持ち込んでみました。
とても便利です。
事前に調査予定地点をマッピングしておけば迷わず調査地に辿り着けます。
私は「野外調査地図」という見も蓋もないネーミングの地図アプリを愛用しています。
ほかにもいろいろな地図アプリがありますが、シェープファイルやGeoTiffなどの外部データをインポートする難易度が最も低いのがこのアプリの長所です。
既製の地図を閲覧したりログをとるだけならスマートな地図アプリがたくさんありますが、「野外調査地図」はディレクトリ構成がわかりやすく、PC感覚で操作できるのがよいと思っています。
沢登り
ここから、登山道に別れを告げて、川底を直行するルートを選びました。
わざわざこんな水量のあるところを歩かなくても河岸を歩くこともできるのですが、子どもたちは一番激しいところに突っ込んでいきます。
黄金の滝壺
息子いわく「ここには黄金が隠されている」のだそうです。
息子が調べたところによると(出典は永田さんの『えぞキリシタン』みたいです)大量の金を持ったままここに落ちて沈んでしまったという話があるようです。
「潜れ」と言ったら、しばらく考えていましたが、無理だと悟ったようです。
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