補色と海藻の色 |
補色残像の実験
この緑色の円をじっと眺めてから、この絵を消すと、補色である紫色が残像として浮かび上がる。
私は青みがかった紫色に見えた。
阿部さんの説明は、ある波長の光に対して、表面が同じ色の物質はその波長(色)の光を反射し、補色がもっともよく吸収するという。
海藻の色がカラフルなのは、水深によって到達する光の波長が変わるため、生息する水深によって、より吸収しやすい表面の色をもつ海藻が有利に生育できるのだという。
光の波長と色
デイライトの場合、黒色がもっとも光を吸収するのは、多くの波長を含んだ白色のデイライトをもっともよく吸収するからだろう。
ただし、デイライトが白色=「色転びがない」という見え方をするのは、デイライトで視力を形成したわれわれの目の特性にすぎない。
なので、われわれの目にデイライトがもっとも届きにくい色が黒色であるということなのだろう。
このあたりは、感覚器官としての目の特性と、光の性質が複雑に絡んでいるので、考えているとよく分からなくなってくる。
海藻の色から考える海の色
阿部さんは水深5mを超えると海の色は緑色になる、と言っていた。
水深5m以下の世界というのはまったく未知の世界なのだけれど、海藻の色の補色を知ることで、水深5m以下の海底に届く光の色を想像することができるのではないか、と考えた。
たとえば、トサカノリみたいな色の海藻だと、コダックのカラーチャートに従えば、
マゼンダ40+イエロー20くらいの色みで、もうちょっと明度の低い感じ。
で、これの補色は、グリーン40+ブルー20となる。
並べてみたのが以下の写真
上の左から2番目がトサカノリ的な赤っぽい海藻の色(に私には見える)。
下の左から2番目がその補色。
YMCとRGBが混在しているのは愛嬌で。
なるほど、水深5m以下の海の色はこんな感じなのか。
(もうちょっと暗いのだろう)
確かめられないのが残念だけど。