QGISを使って地点データから座標を取得する |
平面図上の任意の点、たとえば竪穴住居の四隅の点を現地に復元したい、という場合の座標データ取得方法。
トータルステーションなどで測量して、すでに座標がわかる場合は(データ管理がちゃんとできていれば)何の苦労もいらないのだけれど、そうでなければ、実測図などから測りこんで座標を特定することになる。
人間(私)がやるとかなりの確率で計算間違いを起こすこの作業を、フリーのGISソフトを使って一気にやってしまう場合の方法。
今回行うのは、史跡館城跡の堀のラインを現地で復元する作業に必要な屈曲点のポイントデータの座標(世界測地系平面直角座標系11系)を取得するケース。
準備作業
遺構配置図をジオリファレンサーを使ってGeoTiff化しておく。
これをラスターデータとしてQGISに読み込んでおく。
ポイントオブジェクトを作成する
新しいベクターレイヤーを作成して、
レイヤ→編集モードを変更
で、ポイントデータが作成できるようになるので、
編集→点を入力
を選択して下図を参照しながら点を入力
ここでは、館城跡の堀の屈曲点にポイントを落としていく。
点を入力した状態
ジオメトリカラムを出力する
この状態までは、ポイントオブジェクトのXY座標は属性テーブルに記入されていない。
ここで、プラグインを使う。
「ftoolsプラグイン」を使えるように、「プラグインの管理」でチェックを入れておく。
ベクタ→ジオメトリツール→ジオメトリカラムの出力/追加
XY座標が入った新たなシェープファイルが出力されるので、「ブラウズ」から出力先を指定する。
新たなシェープファイルを読み込む
属性テーブルにXY座標が追加される
「XCORD」、「YCORD」という新たなカラムが追加されている。
成功。
テキストファイルとして出力する
真の目的はエクセルなどで開いて測量計算を行うことなので、属性テーブルをエクセルで扱えるようにCSVで出力する。
これには、「mmgis」というプラグインを使う。
プラグイン→mmgis→Attribute Export to CSV File
以下のようなウィンドウが開く。
対象のレイヤーを選択。
出力するカラムを選択。
出力先のファイルを設定。
エクセルで開く
無事にエクスポートできた。
ここから先はエクセルで方向角なんかを計算していくことになる。